東日本フェリー 「ナッチャンRera」

北海道からの帰路に、東日本フェリーの高速フェリー
「ナッチャンRera」への乗船記です。
今年(H19)夏に九州に行ったのだが、
熊本フェリーを利用ししようかと思っていたのだが、
結局都合が合わず乗ることが出来なかった。
なぜ、熊本フェリーかということ高速フェリーであるということで
とても興味を持っていたからだ。
離島を除き九州のラジオ送信所の取材もまわり切った状態で、
夏以降、北海道への交通について下調べを始めたのだが、
その時目に付いたのが、この「ナッチャンRera」である。
HPで発見したときは、まだ航行前で
船の全体像もあまり詳しくは出て無くて、
謎めいた感のあるフェリーであった。
青函航路には、競合他社もあるが
貨物やトラック重視の感じで所要時間、船内設備においても
もともと東日本フェリーがいい感じではあったが、
料金割引などを考えると割安感は無かった。
しかし3時間以上かかっていた航路をわずか
1時間45分で結ぶというのである。

実際に北海道を目指す事になったが、
行きは新日本海フェリーで、舞鶴−小樽で向かうことにしたので、
帰路は未定のままの出発となった。
当然できれば、「ナッチャンRera」へ乗るという考えからである。

北海道の旅も終盤、函館へとたどり着き
あっちうろうろ、こっちうろうろしていると、
当然かもしれないが、17:30の便には間に合わなかった、
ちょっとばかり夕刻にしては早い就航で不便な時間である。
現在は深夜便は無くなった様だが、
この時は23:00の便があったので、利用客の状況がわからないので
電話で予約を入れておいた。
今度は変に時間が出来たのだが、あまり利用価値無く、
食事をしてホームセンター行って、やること無しとなった(呆)
あまりにやることもないので、1時間ほど前にターミナルへ行った。
高速道路の料金所のようなゲートで手続きを行う
ゲートはいくつもあるが開いているのは1つだけ。
JAFの割引が使えて、1割引の¥18000となった。
料金が高いので1割といえども大きい。

乗船待ちの駐車場からゲートを見る。
夜行便なので全体的に画像が悪いです。

ターミナル
駐車場の職員の方とちょっと話してみたが、
夜行便は極端に客が少ないらしい。
料金も高いし特にトラックは少ない。
駐車場脇にトイレがあったので利用したが、
ウォシュレット付きの綺麗なトイレである。

ぽかりと口を開けて乗船をまっている。

いよいよ乗船開始

乗用車用の上部甲板がスロープで登るようになっている
この便は車が少なかったので、スロープ前を通り過ぎ
下船方向へと車を転回させただけ。
船室へはエスカレータで上がるが、
エスカレータの前にはCA(キャビンアテンダント)がたっている。

CAがいてる時点で驚きだったのだが、
船内も飛行機を思わせるシート
だから、CAがいるのか(呆)

窓側になかなかいい座席があるではないか。
そうそう書き忘れていたが、全席指定席なのである。窓際は関係ないけど。
だけど、夜行便てこともあり乗客は少なく、
出航と同時に自由席化してしまったのは言うまでもない。
窓際のシートが居心地良さそうだったが、
観光モードのおじさんおばさん連中の酒盛りの場として占領されてしまった。
指定席の発売状況はよくわからない状況で、
一番前の席に一家族が座るその真後ろの席の左端の席が私の席・・
で、私の後ろは数列先まで全くの空きというか、
見る限り5、6人程度が点在して座っている程度、
私も点在したいと言うことで、一列後ろへと引っ越し、
パソコンを持って持ってきておいたので、
ぽちぽちとビジネスマンぽく・・・単なるヲタなおっさんです(笑)
就航のショック等は無くしらない間に就航という感じです。

就航しすぐに飛行機を思わせる救命胴衣の使い方などTVで流しているが、
ほとんどの客が全く興味なし。特に窓際は宴会絶好調となっている。
CAは8人も乗っているとか、深夜便のため航行時間が遅いということや
照明を一部落とすと説明があった。
それから少ししたころだろうか、
パソコンを使っていたら気分が悪くなるぐらい揺れだした、
こんなに揺れるのと思ったが数分で揺れはおさまり安定した。
深夜で真っ暗なので景色も面白くないし、
遊ぼうにも何も思いつかない・・


とりあえず売店へ、深夜便にもかかわらず売店で営業である
自販機は設置されてない。
売店の雰囲気は、まるでビアホールなのだが、
航行時間が短いのでアルコールは我慢で、ホットコーヒーと無難な注文
売店前のスペースでもゆっくり飲食できるが
座席へともっていってた。紙コップなのだが、持って運びやすいよう
考えられている。

船内にあるTV航行情報を表示しているが、
よくある、GPSでの航行情報では無く、
船の航行関係の機器からの出力らしく
いろいろな情報が表示されているのだが、
コンポジネント変換してモニターにまわしているらしく、
画像が悪く小さな文字が見えないのが残念!

そうこうしているうちに青森に到着である、
予定では夜間は安全のため航行速度を落とすので、
2時間30分の航行で、1:30の到着予定であったが、
少し早く1時過ぎには到着となった。

新造船であることから船内は綺麗であるのは当たり前であるが、
深夜便にもかかわらず、女性CAの乗務が多いのと売店の営業もあるなど、
フェリー業界の経営状況が難しいと言われているいま、
大胆なフェリーが運行されだしたというのが実感である。
私が小学生の頃は、青函航路といえば当時の国鉄青函連絡船のイメージが強く、
北海道、東北方面に親戚や友人も居ない私は未知の区間であった。
時刻表を眺め4時間近くかかるんだと眺めていたものだ、
それが、今や2時間弱となったのだからすごい。
あと乗り心地の良さである、
新幹線を思わせる乗り心地の良さと静かさである。
船旅がこんなに快適なのかと思わせる2時間だった。
乗船手続きも簡単なのはうれしい。


2007.11.12